2、配光パターン
空間のイメージは光の出方や方向で印象がずいぶんかわります。基本的な5つのパタ
ーンを理解して空間の演出に役立ててください。
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全般拡散配光
乳白ガラスなどにすっぽり覆われた光源から出た光
が全方向に広がる配光パターン。まぶしさや陰影を
押さえたやわらかい光で全体を明るく均一に照らし
ます。
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直接配光
通過性の無いセードに覆われ、全ての灯りが下方向
のみを照らし強い陰影を作ります。ライティング効率
が高い反面、天井や部屋のコーナーが暗くなりがち
ですが、彫りの深いアクセントのある空間を作ります。
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半間接配光
天井に直接的な光を反射させ、通過性のあるセード
を通した光が下方向を照らします。また、このタイプの
配光は直接目に入らず周囲に広がり、柔らかで上品
な空間を作ります。
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半直接配光
下方向に広がる直線的な光と通過性のあるセードを
通過した柔らかな光が、天井面を照らします。
一般的なシーリングライトに比べて陰影が柔らかく中
心感のある空間が生まれます。
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間接配光
光源が直接見えず、全ての光を天井面や壁面に当
てて反射光のみで空間を照らします。まぶしさの無い
光で落ち着いた雰囲気を演出します。
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3、色温度と、照度と反射率
人は色温度が高いと活発的ですがすがしい気分になり、色温度が低いと落ち着き安らぎ
を感じます。それは人が持つ太陽が昇ると活動し日が沈むにしたがって休息するという生
体リズムによるものです。
この本来持っている性質を利用して勉強部屋や仕事をする部屋には、色温度の高い昼
光色や昼白色の蛍光灯を、寝室や家族団らんのリビングには色温度の低い電球色や
一般白熱ランプの照明器具などが適しています。
シャンデリアなどの装飾性の強い落ち着いた雰囲気の照明器具には白熱ランプが付属
してるように、器具に付属しているランプや蛍光灯の種類を見るだけでも、その照明器具
の性質が判断していただけると思います。
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白熱ランプは、陰影ができ、立体的にみせる赤みを帯びた柔らかく温
かみのある光を発します。落ち着いた雰囲気でくつろぎ感を演出やムー
ドを演出します。
また料理を美味しく見せる効果があり、ダイニングテーブルの照明器具
にもお奨めです。彫りの深い空間を演出します。
クリプトン球やハロゲン球もこの仲間です。
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蛍光ランプ電球色は、影が出来にくくフラットに見せ、やや赤みを帯び
た、やわらかく温かみのある光を発します。経済的な蛍光ランプでありな
がら、落ち着いた光色でくつろぎ感を演出します。
電球型もあります。
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蛍光ランプ昼白色、昼光色は、影が出来にくくフラットに見せ、青白く
太陽光のようなさわやかな光を発します。フラットな拡散光が得られるた
め、影が出来にくく、活動的な雰囲気を演出します。読書や勉強にお奨
めです。電球型もあります。
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最適な色温度を見つけられたら次ぎは照度です。例えば昼白色を選んでも照度が低いと、
陰気で寒々しい閑散とした印象になり、白熱ランプで照度が高すぎると暑苦しい不快感を
感じます。
このためメーカーでは照明器具よって推奨する部屋の大きさを適用畳数として掲載してい
ます。適用畳数とは、照明器具を設置する際の目安としてメーカーが掲げている、部屋の
畳数です。
部屋の明るさは、その部屋の使い方や使う人の年齢によって違ってきますが、各メーカーは
JISの定める20〜30歳代の方が必要な明るさを元に独自に目安として設定しています。
高齢者の方には1.5倍から2倍の明るさが必要とさるので、ワンランク上の適用畳数の照明
器具を選ばれるのも良いでしょう。
また、反射率が低い黒っぽい内装材やインテリアを使用している部屋も暗く感じられます。
これは黒い色が光を吸収してしまう為です。白壁の反射率が60〜80%に対して、黒い
布やペンキの内装材は2〜10%の反射率しかありません。コンクリートの壁は25〜40%の
反射率です。このあたりも考慮して照明器具を選ばれる事をお奨めします。
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